【感想&考察】SHIROBAKO 2回目を見たらナベ長を大好きになる
劇場版SHIROBAKO 2回目を見てきました。
ミニ色紙は絵麻&久乃木さんでした(1回目はタロー&平岡)
金曜日(3/6)だけど1週目特典??と思ったけどそういえば土曜日公開だったね。
一回目は物語の展開や、キャラの状況の変化についていくのがやっとで、感想も変化点や大筋にしか触れられませんでした。2回目はもっとじっくり見れるはず!!と思いましたが、大筋を知っているだけに、物語に集中しすぎて感想が出てこないという謎の結果に。ブログに書くほどのネタが無い!!
社長になったナベP
2回目の感想として「ナベ長関連の演出がめっちゃいい!!」が第一に思い浮かびました。
作品を作り上げていくうえで監督が「船でいえば船長、飛行機でいえば機長、戦車でいえば車長」という風にクリエイターたちを引っ張っていくのですが、その上に立って全体を指揮するのが社長ですよね。タイマス事変後、丸川さんから社長職と泥船状態のムサニを引き継いだ渡辺さん。
TVシリーズでは飄々としながら目上の人たちに軽口を叩いて可愛がられつつ、仕事はきっちり取ってくる。(こういうかんじで上職に可愛がられる人いるいる)
三女でも宮森に注意したり(キャラデザの件)興津さんにタバコを注意されたりと、喜怒哀楽は結構前面に出してくるキャラだったので、映画の冒頭のナベPの表情をみて「あ、あんまり今よくないんだな」っていうのがすぐに分かりました。
本田さんが働くケーキ屋・ウルリンでSIVAの話を出す前「宮森は辞めようと思わないの?」とかるくジャブをいれる。私が思う渡辺さんならすぐ劇場版の話を出すんじゃないかと思っていたので、相当この話を請けるか決めかねているんだなと思いました。今のムサニが劇場版を作る体力が到底ないことも渡辺さんが一番よくわかっているだろうし、企画書を見せるときも口をひしゃげてそっぽを向いている。でもすぐ断らずにPとなる宮森に打診するということは「渡辺さん自身はやりたい」と思っているんだなと。
ここで外で雨が降っていたのが段々晴れてきて日が差してくる。定番の心理描写だけど、宮森の存在がとても希望に満ち溢れたものに見えました。
その翌日、葛城さんとナベ長、宮森での打ち合わせ。
葛城「ナベちゃん、宮森さん、今日ここに来てくれただけでもうれしいよ」
葛城「(経緯説明)怒髪天ってこういうことかー!!って思ったよ…でもやるならちゃんとしたものを作りたい」
宮森「はい」
渡辺「えっ」(ここの小芝居好き)
葛城「すごいものつくってぎゃふんと言わせてやるんだ!」
宮森「はい!」
葛城(以下情熱を語る)「‥‥えっ、本当に請けてくれるの?」
ここの渡辺さん、あっけにとられつつも焦り顔なんですよね。「え、まじでこいつ請けちゃうの?」って感じの。葛城さんに会うまでは宮森と結論を出さずに、渡辺さんからお断りする方向にもっていくつもりだったんでしょう。えくそだすっ!で木下監督が「ラストを作り直したい」って言ったとき「すみません監督、泣いてください」ってお願いするくらいだったから現実主義で冒険しない人だったみたいだし。(もちろんPとして作品を確実に世に送り出す使命もあってこその決断)
その後の宮井さん登場では「尻ぬぐい要因?」っていつもの軽口叩いてる渡辺さんに戻る。この数十秒で覚悟を決めたらしい。好きだ~~~…
物語後半でみゃーみゃーコンビがカチコミに行った後、葛城さんと二人で帰還を迎えるシーン。部下に向かって頭を下げるその姿勢が素晴らしいと思いました。(個人的に白いダウンコート着てる渡辺さんがめちゃくちゃ好き。)
SHHIROBAKO全編通してなんですが、「人に対する敬意、信頼、感謝」の描写がしっかり描かれているんですね。もちろん茶沢・げ~ぺ~う~の社長といった悪役はいるんですが、葛城さんはじめ制作側はそれらの悪役に対しても全面的に人を信じて仕事をしている。「基本的にみんな善人だから」という矢野さんのセリフが聞こえてきそうですが、SHIROBAKOのこういう人間描写が好きです。
中盤もおっ!と思う渡辺さんのシーンがあったはずなんですが、思い出せないので近いうちに3回目みてこようと思います。
SHIROBAKOって登場人物ほぼ全員の挫折のシーンや苦悩のシーンがありますよね。渡辺さんに関しても三女で茶沢・野亀先生となかなか意思疎通が取れずにやきもきした姿が描かれています。(「このキャラデザで絶対OKもらってくるから」っていうかっこいい姿、好き)個人的には過去のデスク時代の挫折や伝説エピソードをめっちゃ知りたい。ザ・ボーンの伊波さんから「新人の頃散々尻ぬぐいしてやったろ~!?」って言われてたいし。