井上陽水の好きな歌詞あげてくぜ!
ただ好きな歌詞を上げていくだけの記事です。
シュールでリアルな井上陽水の世界が大好きだ!!!!
①比喩編
目覚まし時計は母親みたいで心が通わず
たよりの自分は睡眠不足で
―『東へ西へ』
心が通わないものの象徴として母親を上げてさらっと歌っているのがすごい。朝、死ぬほど眠いのにけたたましく鳴る目覚まし時計のうっとおしさがこの一文で伝わってくる。
ベッドの中で魚になったあと
川に浮かんだプールでひと泳ぎ
―『リバーサイドホテル』
村上春樹作品にも似た雰囲気がある。
川に浮かんだプールでひと泳ぎもよく考えれば(?)なんだが、遊泳できるくらいに大きく穏やかな川なんだと分かる。
街は静かに眠りを続けて
口癖ぐせのような夢を見ている
―『帰れない二人』
寒い夜のどこにも行けない二人の歌なんですが、この夢は街の夢なのか、それとも二人の夢なのか。口癖のような夢っていうくらいだから何度も繰り返し口にしていたんだろう。そんな現実味の無い現実がそこにある。
やさしさがこわれた海の色はたとえようもなくて悲しい
―『つめたい部屋の世界地図』
たとえようもないほど悲しい気持ちにただ浸っている主人公。船の旅について歌ってるが、そもそも主人公は海に想いを馳せているだけで、つめたい部屋にただひとりで佇んでいるだけなのかもしれない。
②王道編
人を傷つけたいな 誰か傷つけたいな
だけどできない理由はやっぱりただ自分が怖いだけなんだな
―『氷の世界』
「氷の世界」の前半はまるで薬を飲んで幻覚を見ているかのような世界観なんですが、後半から現実の世界にグッとピントが合います。人を傷つけたいけどできないのは自分が怖いだけというだれもが持ちうる気持ちの心理
ダンスはうまく踊れない あまり夢中になれなくて
猫は足もとで踊り 私それを眺めてる
―『ダンスはうまく踊れない』
猫が足で絡んでくる様子をダンスに見立てている
おそらくひとり静かに佇んでいる様子がありありと伝わってくる
③言葉遊び編
誰も知らない夜明けが明けたとき
部屋のドアは金属のメタルで
ホテルはリバーサイド 川沿いリバーサイド
―『リバーサイドホテル』
繰り返しの美学。「夜明けが明ける」「金属のメタル」「川沿いリバーサイド」見たものを見たまま歌うような歌詞。いい
初めての口紅の唇の色に
恥じらいを気づかせる大人びた世界
―『make-up shadow』
見事に韻を踏んでいる!
Hajimeteno Kuchibino Kuchibiruno ironi
Hajiraiwo Kizukaseru Otonabita Sekai
そのまま もそ もそ も もそっとおいで
はしからはしのたもとお嬢さんたち
友達さそ さそ さ さそっておいで
すずしい顔のお兄さんたち
―『なぜか上海』
これぞ音で遊ぶって感じだ。もそっとおいでって「もうそっとおいで」とかいろいろ捉えられるけど「もそっとおいで」って書いてい有るから「もそっとおいで」なんだろう。「はしからはしのたもと」でもきっちり韻踏んでるし…職人の技が光る。なぜか上海ホントに好きだ。
④もう何が何だかわからんがいいぞ編
神無月に僕はかこまれて
口笛ふくそれはこだまする
―『神無月にかこまれて』
神無月=10月だが、まん丸のお月様が複数あってそのなかにひとりたっているような、夢の中にいる気持ちになる。もうすぐ冬になってしまう…という秋の焦燥感が感じられる。
パンクナイトに見とれてるうちに
女は俺の横に滑り込み
スーツケースにはみ出た下着で
俺の視線の行く先を調べた
―『Just Fit』
アルバム「ガイドのいない夜」を象徴するような一曲。俗っぽさとニヒルっぽさが共存している。
おそらく決まりはないが
一言あなたに言おう 楽しいヨ罪のないことは
―『勝者としてのペガサス』
た~のしいよ~…の歌いかたがどうにも怪しく誘いかけてくる感じがして、罪のないことってほんとぉ? という気持ちになる。勝者としてのペガサス、ペガサス=明るいイメージがあるが、戦いは「勝った方が勝者」になるので色々邪推してしまう。つまり『勝者としての』とつくと途端に悪者っぽいイメージになる。それも含めこの歌詞が好き
恋の形は11(イレブン)
すべてのはじめはHeaven
誰にでも必ずね 恋の形を数えあげたら11
―『11-イレブン-』
1人と1人ということなのか? こまけぇこたぁ(略)それに続き「恋とはすべての星座のひとつだけが欠けたもの」というのもロマンチック。
ほかにも『My House』とか『アジアの純真』とかいろいろあるんだけど、ありすぎて書ききれねぇ!