犬も歩けば好きに当たる

アニメやマンガの雑記ブログ

KIRINJIの新曲「再会」を聴いて

f:id:yumyum_green:20210416204637j:plain

アルバム『cherish』以来の新曲、嬉しいです!
昨年でグループ体制としての活動を終えたKIRINJI(昨年末のラストライブ最高でした)
堀込高樹を中心とした劇団型KIRINJIとして最初の曲、どんな曲かな!ととても楽しみでした。


www.youtube.com



今回いつも以上にミックスが今っぽいというか、フレッシュだな!と思いました。
『cherish』の雰囲気も踏襲しつつ、うまく言えないんだけど、次に進んでいくような感じで…最高です!

歌詞・メッセージ

この曲はコロナ禍以後の生活を歌ったものでした。
私は最近の曲に疎いのですが、こうはっきりコロナ禍の世界線を歌った曲って案外まだ少ないのではないかと思います。
1番→コロナを乗り越えた世界線!?
2番→…という夢だったのさ。距離をとる日常を歌う
という構成。

「馴染みの店も新しいスタイル」「透明のパーティション」「ディスプレイの中のその微笑み」
もうこんな生活が1年続いて、我々もさすがに慣れてしまった。人と人の距離を取るのが普通、あたりまえ。でもやっぱり、さみしい。

そう、さみしいんです。コロナに対して頑張ろう、とか、乗り越えよう、ではなく、ひたすら『さみしい』という気持ちに静かに寄り添ってくれる、そんな歌でした。


ずっと心に溜まったもやもやを堀込さんが一言で言語化してくれました。
『たまに会えてもなんだか心にリミッターがかかったまま』
近場の友達とは会えますが(まだ、我慢)という気持ちが常にあり、もどかしい日々です。
『あらゆるものが恋しいよ』
ほんとうに、この一言に尽きます。
「グラスをかかげ肩を寄せ合う」という当たり前も当たり前にできなくなってしまった。私も今までの日々に「再会」したいと、強く願わずにはいられなくなる、そんな曲でした。

「待ちわびている 待ちわびている」
まちわっびってっいるっ まちわーびっているっ と弾むように二回繰り返して前に進みたい、待ちきれぬような気持ちがすごく伝わってくる。
「そんな ゆめをみた」の一音ずつ下がる音ハメが気持ちいい。夢の熱が冷めるよう。そのあとの「Let's meet again Ah」の音の取り方がKIRINJIだ~というお馴染みのラインで嬉しくなっちゃう。


堀込兄のグサッとくる乾いた感じの歌詞がとても好きなのですが(Home Groundの曲が特に)近年の気持ちのやわらかいところをそっけなく捉える歌詞もとてもいいなぁと思っています。(時間がない、愛は光/Negiccoとか)

音作り

全体的に軽やかでポンポンと弾む音がとても春っぽい。吐息でリズムをとり、どこか切ない感じも含めて。そしてメロディーラインを引っ張るようなベースラインが相変わらずとてもいい!!!踊ってるみたい。
この曲に限りませんが、ダンサブルな曲多いですよね。
KIRINJIの曲、どれもベースとパーカッションが計算されつくされているところが好きです。(あと、サックス等管楽器が入る曲がすごい好き)
スネアが4拍目「タタッ」って入る部分とても気持ちいいです(あの子は誰?の裏拍から入るスネアも大好き)

PV

無人の室内、パソコンとひとつだけの椅子。
背後の大きな窓が穏やかに表情を変える。そして白いらいんが絶えず形を変えながら歌詞を紡ぐ。
めちゃくちゃいいPVだ…!この歌詞が「つながり」を表しているようで、いい…

おわりに

コロナとの共同生活(?)がはじまり一年が経ちました。
最近特に大きなことは無いけれどふと(つかれたな……)と思うことが多い毎日でした。
でも、この曲を聞いてまたぼちぼちやれそうです。